仕事が終わって帰り道。なんとなく気分が良いなぁと思ったら、今日は仕事を適度に忙しくしたから、その充実感が気持ちよかったのだった。仕事って楽しいなぁと素直に思った。何かが出来上がっていったり、誰かの役に立てたり…。暇でお給料もらえて、ラッキーじゃんと開き直ろうかと思っていたけど、やっぱり違う。ちゃんと働きたいなぁ。求人誌に興味のある仕事が載っていたので、履歴書を送るだけ送ってみようかなと思う。

　夜、伊東さんから小包が届く。中には、待ちに待った素敵な本たちが。独特の画風というのか、思わず目をとめて見てしまうその絵と、深みのあるお話がすごく気に入ってしまって、初めて本を見たときからファンになってしまった。そして伊東さん本人に会ったら、ますますファンに。あの人柄だからこそ、この本が書けるんだと思う。でも伊東さんの本はまだ一部しか本屋に並んでいないので、私が編プロの社長に見せたいと無理を言って本を送ってもらった。もっといろんな人に読んでもらいたいと思うし、私もぜひ手元に置いておきたいと思う。この本を読んで救われる人がきっとたくさんいるはず。

　社長は今日、会社に来なかった。昼寝されるよりよっぽどいいけど、どこで何をしてるんだか。今日は名刺を作った。12人分。ベースとなるデザインのオッケ―をもらったので、12人分の名前やらメールアドレスやらをそれぞれすべて入力した後、再びデザインの変更があった。もう一度全て作り直す。12人分。ま、すぐなんだけど…。これもおバカなディレクターのツメが甘いから。
　
　午後から大阪での仕事があったのだけど、急に名刺の仕事が入ったので代わりに同期の子が行った。3時に終わる予定だったので、3時過ぎくらいに「終わったよ」の連絡が入るかなと思って待っていたのだけど電話はない。長引いてるのか、それとも何かあったのかなと思っていたら、4時過ぎにフラッと帰ってきた。普通、連絡するでしょ、終わったら。と腹が立った。でももしかしたら、私の考え方は常識じゃないのか。と心配になって、家に帰ってから恋人に確認。そしたら「連絡するのが普通」と言うので一安心。自分の中にある守るべきことが出来ていない人がいると驚く。

　休みの朝、目覚ましなしでも、たいてい8時半くらいに目が覚める。土曜の朝といえば、「渡辺篤史の建もの探訪」。これを見てると何か幸せ。今日の家も良かった。10メートルもある窓から見える緑。羨ましいなぁ。
　ランチは京都駅にあるカフェチェントチェントで友達と食べることになっているので、恋人のお昼ご飯を用意して家を出る。ヒロユキとは2年ぶりくらいに会う。唯一、妹との共通の友達で、死んだ妹のことを気兼ねせず、楽しく話せるのはヒロユキぐらいだ。昔の事、仕事の事とか結婚の事、話す事は盛りだくさん。カフェのランチはすごく充実していて、大満足だった。スープも前菜もしっかりあって、メインのパスタ、デザート、コーヒーまで付いてピッタリ1,000円。ソファも気持ち良かったし、また行きたい。その後、空中径路→東本願寺→東寺と歩いてまわる。疲れたので帰りは近鉄で一駅乗って京都駅まで。今度は一緒にお酒を飲みたいねと言って別れる。

　その後、恋人に京都駅まで迎えに来てもらって、着物のお店巡り。ピックアップしたところをいくつか回って、最終的に三条にあるtententenへ。着物のことがよく分からず、着物の写真を見てもらいながら店員さんにアドバイスをもらう。と、その店員さん、携帯に付いている豆ずきんを見て、反応。「あ、豆ずきん持ってるんですか！」「え、知ってるんですか！」「ハイ、たくさん持ってます！」「カワイイですよね〜」と、瞬く間に盛りあがる。意外なところで豆ずきんファンに会えてすごく嬉しかった。いろいろ迷ったけど、結局そこでアンティークな帯留と、大きな花柄が可愛い帯揚げを購入。早く着物を着てみたい。

　また午後からお昼寝した社長は定時の18時になっても目を覚まさず、声をかけても起きやしないので、さっさと見捨てて帰る。なんといっても今日は同期とフレンチを食べに行くのだから。会社から歩いてお店まで。
途中、バイクと車の衝突事故を見るというハプニングもあり。お店はこじんまりとしてて、柔らかい雰囲気がいい感じ。ネットでみつけたクーポンを出したら食前酒にシェリーを出してくれた。アルコールが強かったけど、甘かったのでクイクイ飲めた。前菜からスープ、メイン、デザートまで一品ずつ優雅に出てくるってすごくいい。えんどう豆の冷スープも子羊のナントかも絶品。美味しいものって食べてるだけで幸せになれるなぁと言い合いながら食べる。フルボトルの白ワインを2人で1本空けて、デザートに行き着く頃には2人とも軽い酔っ払い。気持ちよかった。同じくらいお酒飲める人って気を使わなくていい。

　家への道々、オザケンを口ずさみながらご機嫌で帰る。夜中、恋人も飲み会から帰宅。今回は意識をなくす前に帰れたらしい。私が目を覚ましたら、ご機嫌さんで暗闇の中素っ裸のまま踊っていた。怖い…。お風呂から上がった後もパジャマを着ようとしないので、無理やり着せる。朝起きて見たら、前と後ろが逆。アララと思ったら、自分のパジャマも前と後ろが逆だった。
　
　26日は、真理子の月命日。夢に出てくるかなと思いながら寝たら、夢に出てきた！嬉しかった。相変わらず話せなかったけど。

　「胸が苦しい」と最近感じることがあって、別に切ない恋をしているんでもなく、なんでだろとあまり気にしていなかったのだけど、今朝はものすごく苦しくて「私、死ぬかも」と思った。例えるならば着物の帯をぎゅっと締められたような、頑張って息をしないと体の中に空気が入っていかないような苦しさ。息ができないから脳に酸素行ってないんじゃないかと思って、深呼吸するとさらに苦しくて、このままいけばもしかして救急車かなと思うくらい。とりあえず会社に置いてあるハーブティを飲んでみたら少し落ち着いたので、同期の子に相談してみる。そしたら、「過呼吸じゃない？」と言う。カコキュウ。ストレスとか不安とか緊張のせいで酸素を取り過ぎて苦しくなるらしい。苦しいからってもっと呼吸をするとさらに苦しくなる、と。おぉ、それはまさに今の私。同期の子も前になったことがあるとその時の話をしてくれた。「昨日編プロに行ったり、今の会社の状況もあるし、ちょっと不安定になったんじゃない？」とその子に今の状況を説明してもらっているうちに、原因も分かって呼吸が楽になってきた。この状況、私が思う以上に体にストレスがかかってるんだなと思った。社長は会社に来ることは来たけど、お昼ご飯を食べた後、夕方まで寝ていた、またもや。足を机にあげて、イビキをかきながら。仕事全然ないのに、その根性。そこにいるだけで、こんなにも社員を心配にさせる才能は、心から素晴らしいと思う。

　地下鉄の出口に住みついている茶トラの猫、最近またよく見かけるようになった。ちょっと手の届かない高いところにいても、私が「にゃーくん」と呼ぶと「にゃ〜」と返事をして近くまで寄ってくる。可愛いことこの上ない。猫バカになる人の気持ちも分かる。

　明日は同期とフレンチを食べに行く。2人だけの慰労会だ。毎日1日中2人で過ごしているのに、その上さらに話すことがあるんだろうかと思うけど、何かしらあったりする。最初は同期の子とは気が合わないと思っていたけど、これだけ一緒にいるとお互いが距離のとり方を分かってきて、今は心地良く過ごせる。あまりの天然っぷりに時々イラッとしても、基本的にデザイナーとしても仕事の先輩としても、とても尊敬できるから、仲良く過ごせるのかなと思う。相手を尊敬できるか否かって、長い時間を一緒に過ごす上で重要かもしれないと、今思った。

　少し前、会社が潰れる潰れると大騒ぎして、公開講座で知り合った編集プロダクションの社長に相談をしていたのだけど、今日メールがきていて急に人手が足りなくなったので、本作りを手伝って欲しいとのこと。会社を辞める勢いで相談していたので、昼間も動ける人材として打診されたのだけど、残念…。会社を辞めてでもその仕事に賭けたいとも思うけど、とりあえずは動ける範囲でお手伝いさせてもらうことになりそう。うーん。本作り、前からしたかったことだしなぁ。飛び込んでみたい気もするけど、とりあえずそのプロダクションからの仕事は12月までらしいし、その後の保障がない。でも今の会社だって年内に潰れるかもしれないし、どうせ来年から仕事がないなら、好きな本作りに専念したい気もする。

やっぱり今、人生の岐路にいるのかな、私。明日同期の子に相談してみよ。

　土曜日、朝8時半くらいに目が覚めてしまったので、布団の上でDVDを見ながら ヨガをすることに。朝は体が固くて、全然きれいにポーズができないし、30秒キープもできず。でも一通り終わって、最後の瞑想のところで、そのまま二度寝。瞑想のときの音楽がものすごく眠りを誘うもので、ヨガ効果もあってか爆睡。次に目が覚めたときには、甲子園の決勝が始まる時間だった。
　恋人と並んで試合を見る。ハラハラしてちゃんと試合を見られない。ネットをしたり、他の用事をしたりしながら時々見た。外大西は負けたけど、その頑張りに涙が少し出そうだった。選手たちには心からの拍手を送りたい。

　そのあと、図書館へ。暑かったのでバイクでプイーっと行って来た。読みきれず、そのまま返した本もあり。図書館へ行くたび、読める数だけ借りればいいのにと思うけど、欲張って最大10冊借りずにはいられない。夕方、今宮神社のあぶり餅が食べたかったので、恋人にバイクで連れてってもらう。でも出かけるのが遅くて、着いた時にはお店は閉まっていた、両方。次回また。

　日曜日の朝、恋人が寝ている横で唯川恵の本を読み終わる。午後から雨が降ったりやんだり。出かけられず、テレビを見たり、本を読んだりダラダラ、ダラダラ。途中、ものすごく眠くなって寝る。まぶたが重くて重くて、どうしても目が開かないくらいの激しい眠気だった。夕方、昨日あぶり餅が食べられなかったので、代わりに白玉だんごを作って食べる。満足。夜ご飯は、坦々麺。美味しくてつい食べ過ぎてしまう。

　保留だったボーナス、出た。…1ヶ月分。あの仕事量じゃ出るだけありがたいのか。会社潰れそうだから、今にも転職しなきゃと思っていたけど、社長の話からすると、今はちょっと業績が悪いけどとのこと。とりあえず「仕事を辞めてもらうことになれば、数ヶ月前には言うから」と同期に言っていたらしいので、今すぐ転職しなくてもいいみたい。次の山場は冬のボーナス辺りかな。
　
　盆休みになった13日、午後から実家に帰る。島根は遠い。帰るのにも半日がかりだ。2泊3日といっても実質1日半しか島根で過ごせない。今回もバタバタの帰省だった。カウンターでお寿司を食べたいと言う私のため、親が14日に寿司屋へ連れて行ってくれた。初めてのカウンター。寿司屋の人って怖いイメージだったけど、そこの職人さんは気さくないい人で、楽しく美味しく頂けた。最初はお任せにして、後から好きなネタを握ってもらう。シャリが小ぶりだったのでたくさん食べられた。どれもこれも美味しかった。もう回転している店には行けないかも。

　16日、宝ヶ池公園でBBQ。この夏3度目でいい加減お肉にも飽きてきたのだけど、やっぱりメニューは同じ。でもやっぱり青空の下、食べるご飯はとびきり美味しい。天気は良かったのだけど、木陰の下は風が吹いて、休日の午後を気持ちよく過ごせた。夜は人生2度目の大文字。恋人のお兄さん家のベランダから大の字。屋上に行ったら、妙、法、舟形、鳥居、左大文字まで見渡せて、感動。心の中で妹にさよならした。また来年。